社会保険労務士法人ぶれす

2024.04.19

定期昇給はどうやって決める?

こんにちは。特定社会保険労務士の延島です。

ここ2週間ほど肩の激痛で長い文章が打てず、ブログ当番を交代してもらいました。(急なお願いにありがとうございます😢)

肩周辺にカルシウムが沈着し石灰化する「石灰沈着性腱板炎」という症状があるのですが、炎症が起こり痛みになるようです。

石灰があると必ず痛みがあるものでもないようですが、ここ数カ月痛みが増して、ついに歩くだけでも痛い状態に、、、今は落ち着いて健康の有難さを実感しています。

ちなみに、肩の痛みは五十肩などに代表されますが、痛み止めをもらって良く動かすことくらいで、病院に行ったところで治らないと思っていませんか?

私もそう思っていましたが、ここ10年ほどで肩の痛みの研究が進み、細かい原因や手術などで改善できることが増えてきたようです。

こんなに痛いのに我慢するしかない、夜も眠れないと思っていたら、ぜひ整形外科の肩専門外来を受診してみてくださいね。

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さて4月は定期昇給が多い時期です。

4月~6月の賃金は、社会保険の保険料を決める「算定基礎」に関係してくるため、避けるところもありますが、新入社員の入社時期が4月のため、やはり多いのではないでしょうか。

さらに今年は政府が賃上げを積極支援するための制度などもあり、昨年から続く物価上昇と賃上げムードです。

日本労働組合連合会では賃上げ目標を5%としていました。

5%というと20万の方は1万円昇給です。

あれ?これくらい毎年うちはやっていますよーという声も聞こえてきます。

新入社員など給与が低いうちは、毎年1万円くらい上がっているかもしれません。

ただ、毎年5%となるとどうでしょうか。

1年目:200,000

⬇️

2年目:210,000

⬇️

3年目:220,500

⬇️

10年目:310,266

⬇️

20年目:505,390

となります。10年目くらいまでは何とかなりそうですが、20年目となると・・・基本給がボーナスや退職金に連動しているところは非常に慎重になりそうです。

毎年物価も上昇していきますし、本来は持続的に昇給できるとよいのですが、長期雇用を前提にしていた時代と異なり、即戦力の中途採用者へのキャリアにみあった待遇の保証など、毎年5%の賃上げをしていくというのは成長企業でもない限り中々に厳しいものがあります。

ちなみに昨日の日経新聞によると回答企業の6割で5%を下回ったようです。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC182ST0Y4A410C2000000/

昇給を決める方法は一般的には次の要素があります。

💰会社の財務状況

💪個人の業績評価

🆙役職や責任の変化

🫡市場価値

 

会社の財務状況が良ければ、ぜひ従業員さんに還元してあげて欲しいものですが、個人の業績評価を大きく反映させる会社もあります。

能力や結果によりメリハリをつけるという考え方です。

一方で、会社の業績は全員の貢献があるとして、一律に評価するところもあります。

ここは会社の考え方や業務内容により大きく変わりそうですね。

個人的には4つ目の「市場価値」は大切な要素だと思っています。

良い人材確保、定着のため、同業他社よりも良い条件(賃金だけとは思いませんが、今回は賃金のお話で)を提供するために、業界動向や地域、年齢の年収相場などにアンテナを貼りましょう。

賃金情報の収集は、求人サイトなどで求人賃金の平均などを公表しているところもあります。

また、厚生労働省が「賃金構造基本統計調査」というものを実施、結果を公表しています。

産業や企業規模、地域、年齢、性別などで区分された分析資料です。

e-statというところからExcelでもダウンロードできます。

顧問の税理士や社労士の方に相談するのもいいでしょう。

ぶれすは、動物病院が多いので動物病院の相場間などをお伝えしています。

 

経営を続けるというのは大変なことですが、働く従業員の方がいてこそ成り立っています。

会社の安定した継続と成長のための投資と考えてると、定期昇給やボーナスの査定も成長戦略の一つとしてワクワクしませんか。


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