社会保険労務士法人ぶれす

2023.09.22

最低賃金上昇から扶養内勤務を考える

職員の村田です。
当事務所の顧問先は動物病院が多いのですが、
先日私の子の誕生日があり、希望されたプレゼントが動物病院のおもちゃでした。

エリザベスカラー、包帯、レントゲンなんかもあり、医師風の制服を着せると様になりますね!
獣医師の仕事は以前から、漫画やドラマや玩具など各方面から取り上げられる人気の職種。

子供と遊びながら『このお仕事しているんだよ』なんてセリフが言える仕事、憧れます。
(片付けながらブログ用に写真を撮る母はどう映っているのか…。)


最低賃金が上がったら従業員さんはうれしい?困る?

本題ですが、以前も扶養内で働くことについてブログ🔗に記載しましたが、
今回は最低賃金の上昇で毎度ネットで話題になる(?)扶養内勤務について、
東京都の最低賃金1,113円で計算してみました。

様々な事情で103万壁を超えたくない、絶対に103万抑えたい方は
103万÷12ヵ月=月85,833円
月85,833円÷時給1,113円(東京都の最低賃金)=77.12時間
77時間くらいの勤務となります。実際は余裕をもって月70時間くらいの勤務でしょうか。

週3日8時間、月12日(月96時間)勤務とすると
1,113円×8時間×12日=106,848円
12ヵ月で1,282,176円なので、社会保険の扶養範囲ギリギリでしょうか。
こちらは交通費含まずなので交通費次第で超える可能性も。

週4日5時間、月17日(月85時間)勤務とすると
1,113円×5時間×17日=94,605円
12ヵ月で1,135,260円社会保険の扶養範囲内にはなりそうです。
(週3日7時間、月12日勤務も同様な金額です。)

週5日4時間、月20日(月80時間)勤務とすると
1,113円×5時間×20日=89,040円
12ヵ月で1,068,480円となり、やはり103万の壁は超えています。

上記の例は全て雇用保険のみ加入(週20時間勤務)を想定し、パート求人によくある時間帯で試算してみました。
扶養内勤務希望でも、雇用保険は加入したい方は結構いる印象です。
(従業員101名以上の特定適用事業に勤務の場合は社会保険加入なので雇用保険のみ加入などないですが…)

幼稚園のパート等、夏休み中などは出勤減などの働き方に波がある職種などはともかく、
通年同じような働き方を求められる職種だと、
最低賃金の上昇で103万以内の勤務&雇用保険加入というのは難しくなりそうです。

この流れで数年後に、都内の最低賃金が1,200円などになったら、
扶養内パートで雇保のみ加入という形はなくなり、
雇用保険&社会保険加入(脱・扶養!)か全て未加入のどちらかになりそうですね。

月96時間働いていたベテランパートさんが時給1,100円だと105,600円(103万の壁は超え、130万の壁は超えない)、
時給1,200円だと115,200円で約10,000円アップですが、年間130万を超えるため、社会保険の扶養を外れ、
国民年金&国民健康保険の支払いが発生で、手取減は避けたくて働き控えや退職など…
扶養内勤務に一生ついて回るテーマですね。
今のまま働きたいから、これ以上上がらないで!というパートさんもいるかもしれません。

時給者は給与増、月給者の今後は…

私が学生(結構昔)のとき、都内某デパートのカフェと早朝コンビニバイトは時給900円、
某球場は日給6,000円(拘束6,7時間位?)だったので、時給者のアルバイトは底上げを感じます!
一方年収500万が600万へ!などはあまり想像できない部分もあり、月給者は失われた30年を引きずりそうな気も…

10月以降のパート求人の際の金額変更や勤務時間などもお気軽にご相談ください!


社会保険労務士法人ぶれすは、経験豊富な社労士が「働きやすい会社づくり」を全力でお手伝いいたします。

ご相談窓口はこちら>>>

こちらの記事もおすすめ