
こんにちは。
特定社会保険労務士の延島です。
さて、3月も中旬、新年度に向けて準備は進んでいらっしゃいますか。
前回のブログ「新入社員の受け入れ準備を始めよう!」で入社書類の準備を確認しましょう。
3月から4月にかけて多い手続きに36協定があります。
正式名称は「時間外労働・休日労働に関する協定届」といい、法定時間外労働や休日労働をさせる場合に労働基準監督署へ届け出ておくものです。
有効期間は最長で1年のため、多くの職場では1年に1回更新があります。
有効期限の開始前に届け出ておかないとなりません。
届け出が遅れて有効期限が切れてしまっていた・・・ということがないように、改めて確認しましょう。
🐶36協定を必ず出すの?
いいえ、必須ではありません。
法定時間外労働がある、または法定休日に労働させることがある、場合に届け出が必要になります。
法定時間外労働とは、1日8時間、または週40時間を超えた残業です。
法定休日とは、週に1回の休日です。週休2日制の場合は、2日とも休日出勤した場合の1日です。
ここは少しややこしいですね。
山下先生の「休日には2種類ある?!」に詳しく載っています。
ですので、法定時間外労働もないし、法定休日労働もありません!というところは、出さなくてもいいのです。
ただ、36協定がないまま法定時間外労働や法定休日労働をさせると、労働基準法違反となりますので注意しましょう。
🐈36協定はいつまでに出すの?
協定の開始日の『前日』までに管轄の労働基準監督署へ届け出します。
4月1日が開始日の場合、3月31日までに届け出が必要です。
窓口へ持参する場合、土日祝日は閉まっていますので、余裕をもって届け出しましょう。
🐤毎年必要ってどういうこと?
36協定は有効期間を定めますが、最長で1年間となっています。
多くの職場は1年間で作成していますので、1年に1度は少なくとも届け出があります。
🐄36協定に記載すること・何を決めたらいい?
36協定とは、労働者と使用者が残業時間や休日労働の限度を決める約束です。
部署や職種によっても異なりますので、まずは自社の内容を整理しましょう。
1⃣1か月の残業可能時間を決める
例えば獣医師の場合は1か月40時間まで、動物看護師は30時間まで、など職種によって分けることができます。
ただし、1か月45時間を超えることはできません。
2⃣年間の残業可能時間を決める
有効期間内で年間の残業可能時間を決めます。
こちらも年間の上限が360時間という制限がありますので、
1か月45時間×12か月=540時間までとはできません。
3⃣1月の休日出勤日数を決める
これは先ほどの法定休日に限ったものです。
法定休日出勤は、1か月に〇回までというように決めておきます。
1か月45時間までなんて無理!そんな時は特別条項
動物病院では3月~6月が繁忙期。目の回る忙しさで気づいたら45時間を超えてしまう・・・といったこともあります。
原則は45時間までですが、実は年6回までは45時間を超えてもいい場合があります。
それが「特別条項」です。
特別条項付きの36協定を締結した場合、
・1年間の残業 360時間→720時間まで
・1か月の時間外労働45時間→100時間未満まで
とすることが可能です。
となると、1か月99時間まで残業させてもよいことになります。
ただし
「2~6か月の時間外労働と休日労働の平均が80時間以下」という縛りがありますので、
99時間残業させた場合、その月を含めて2~6か月で平均80時間以下にするように注意が必要です。
健康確保措置
さらに特別条項を締結するには、次の9つの中から健康確保のための措置を決めて協定に記載をします。
健康確保措置の具体例は次のとおりです。
1⃣医師による面接指導
長時間労働者に医師の面接と指導を受けていただきます。
例:時間外労働が1か月〇〇時間を超えた場合は、医師に面接指導を実施する。
難易度:中(産業医契約をしていない職場では医師の確保が課題です)
2⃣深夜労働の回数制限
長時間労働者に深夜労働の回数を制限することで健康確保をはかるものです。
例:特別条項を適用するときは、深夜労働(22時~翌午前5時)は月に3回までとする
難易度:中(夜オペ、急患対応など深夜労働が多い職場では難しいかもしれません)
3⃣勤務間インターバル
1日の勤務終了後、翌日の出社までの間に、一定時間以上の休息時間(インターバル)を設けることです。
例:1日の勤務終了後、次の勤務の開始までに少なくとも、8時間の継続した休息時間を与える。
例えば夜オペで深夜1時終了 → 翌日の始業時間が8時の場合、該当者を9時始業に変更するものです。
難易度:中(夜オペ、急患対応など深夜労働が多い職場で、翌日の医師の診療を制限するのが難しいかもしれません。)
4⃣代償休日または特別な休暇の付与
長時間労働や休日労働があった場合に有給休暇とは別に休暇を付与することです。
無給でもいいのですが、健康確保措置のため休むことを目的とする場合、有給のほうがいいですね。
例:1月に〇回以上の休日出勤を行った場合、その翌月にリフレッシュ休暇を〇日与える
難易度:低(長時間労働者の体力回復や労働時間の是正になります。ぜひ検討しましょう)
5⃣健康診断を行う
通常の健康診断とは別に行います。
例:時間外労働が1か月〇〇時間を超えた場合は、定期健康診断とは別に〇月に健康診断を行う。
難易度:中(健康診断の手配、時期など、事務担当者がいない動物病院では、適切な実施が難しいかも・・・)
6⃣連続休暇の取得
長時間労働者に有給休暇の連続取得を促進して健康確保をはかります。
例:時間外労働が1か月〇〇時間を超えた場合は、翌月に連続3日の有給休暇取得を推奨する。
難易度:低(長時間労働者の体力回復や労働時間の是正になります。ぜひ検討しましょう)
7⃣心とからだの相談窓口の設置
職場に相談窓口を設置します。医療従事者である必要はありません。
相談しやすいように周知を徹底しましょう。
例:総務部に相談窓口を設置する
難易度:中(事務担当者がいない動物病院では実施が難しいかも・・・)
8⃣配置転換を行う
勤務状況や健康状態により配置転換を行うことで健康確保をはかります。
例:時間外労働が1か月〇〇時間を超えた労働者からの申し出があった場合に、健康状況を確認し、配置転換等の異動を実施する。
難易度:高(獣医師、看護師など専門職で採用している動物病院では配置転換は難しいかも。グループ病院で深夜労働がない病院への転換などある程度の規模が必要です。)
9⃣産業医等による助言・指導や保健指導
産業医(労働者の健康管理や安全衛生を担う専門医)の面談や保健指導を受けさせます。
例時間外労働が1か月〇〇時間を超えた労働者からの申し出があった場合、産業医面談を実施する。
難易度:中(50名未満の産業医契約をしていない職場では医師の確保が課題です。)
この9つの中から1つ以上の健康確保措置を決めておきます。
たくさん実施しなくてもよいので、確実に可能なものを検討しましょう。
いざ作成!
ここまで決まったら、あとは「記入例」に沿って作成します。
厚労省からWEB作成ツールが提供されていますので利用しましょう。
忘れず届け出!
作成したら期限の開始日前に労働者代表と締結して労働基準監督署へ届け出をします。
労働者と使用者の大切な約束ですのでしっかりと説明して締結しましょう。
締結した労使協定は、ほかの皆さんも閲覧可能なところに掲示などしておくといいですね。
こういった一つ一つの積み重ねが信頼関係となり、定着につながります。
正しく運用しましょう。
久々の気持ちの良い天気ですが、花粉症持ちの私にはつらい季節となりました。
布団を干すのが大好きなのですが、しばらく控えないとと思うとがっかりです。
布団乾燥機は広げるのが面倒だしと思って検索したら、カド―というブランドのスティック型の「ふとん乾燥機 FOEHN 001」というのがありました。
気軽に使えそうで欲しい!お値段は2万円以上で気軽ではないです😢
社会保険労務士法人ぶれすは、経験豊富な社労士が「働きやすい会社づくり」を全力でお手伝いいたします。