職員の宮本です。
新年度が始まりましたね!今年に入ってもう3か月経っていることにビックリです。。
皆さんエイプリルフールにウソはつきましたか?
値上げラッシュも続いており、4月1日に「実は値上げはウソでした!」みたいな展開にならないか期待していたのですが。。
さて、皆さんは労働者を雇い入れる際に雇用契約書や労働条件通知書を交わしたり、退職の際に退職届や誓約書をしっかり書面で受け取っておりますか?
または、労働者との間で「言った、言わない」の水掛け論になってしまったことはありませんか?
今回は”ウソ”にちなんだ題材として「ショッピングモールの迷子」という実験をご紹介します。
この実験は、被験者の(A)に対して、、親がいくつかの過去の本当にあった思い出を話したあとに、「(A)は小さい頃にショッピングモールで迷子になったよね?覚えている?」と作り話についての質問をします。
(A)は当然「迷子になどなっていない」と返事をします。
ところが、(A)の兄弟が「その日は雨が降っていて」「見つけてくれた警備員さんと(A)は仲良くなっていたよね」など、具体的な話をしていくと、(A)は「そういえばそうだったかも・・!」
と実際には”無かったこと”を思い出し始めます。
さらに(A)は「警備員さんじゃなくて、駐車場の誘導係の人だった」など、自分で新しく話を創りあげるようになるまでになったそうです。
刷り込まれた「偽りの記憶」は(A)にとっては紛れもない”事実”となってしまい、実験のネタ晴らしをしても(A)はその記憶は事実であったと認識したままでした。
このように「人の記憶」というのは曖昧で「実際には起こらなかった・言わなかったこと」をあたかも「起こった・言った」と認識していることがあるのです。
適正な労務管理を行うにあたって、この「偽りの記憶」というのはとても厄介なものになります。
そもそも、言った・言わないと主張している当の本人たちが善意なのか悪意なのかも判断がつきませんし、元よりその証拠がなければその証明もできません。
ですので、労務管理においては「雇用契約書」や「労働条件通知書」、「退職届」や「誓約書」などは必ず書面で記録を残しておくようにしてください。
また、できれば職員との面談記録や指導の内容まで記録しておくとよりベターです。
ただし、過度にプライベートに立ち入った話や、相手側が不快になるような記録方法は社会通念上
許されない場合がありますので、あくまでも事業所の秩序を保つために必要な「常識の範囲内」で取り組むようにしてみましょう。
労働諸法令においては、たとえば「退職の意思表示」など、口頭での意思表示も有効とするものもありますが、口頭でのやり取りは全てトラブルの元となります。
人の記憶のエラーを認識した上で労務管理に取り組むことで、ある程度労働環境の改善を図れるのではないかと私は考えています。
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