社会保険労務士の大場です。
昨日、東京は初雪が降ったようですね。とても寒い1日でした。☃️❄️
雪が降ると通勤災害が増えるので、自分も気を付けよう！と思います。
通勤中、慣れない雪に足場を取られ、転んでケガをする…ということが増えるからです。
実際に2022年だったと思いますが、東京でドカ雪が降った際、問い合わせが多数来たことがありました。
🚃通勤災害とは？🚶🚌
リンク→「厚生労働省」労災補償
定義としては、以下になります。（労働者災害補償保険法7条2項）
通勤とは、労働者が就業に関し、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、業務の性質を有するものを除くとする。
（ⅰ） 住居と就業場所との間の往復
（ⅱ）厚生労働省令で定める就業の場所から他の就業の場所への移動
（ⅲ）ⅰに掲げる往復に先行し、又は継続する住居間の移動
簡単に整理すると、①～⑤のすべてに当てはまると通勤災害となります。
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①通勤によること |
①「通勤による」とは、通勤に通常伴う危険が起こったことを言います。
先程の通勤中雪で滑り転んだ、駅の階段から転落した、ビルの建設現場から落下してきた物に当たって負傷した、などが当てはまります。
②「就業関連性」とは、その移動行為が業務に就くためまたは業務を終えたことにより行われるものであることを言います。
業務を終えて、歓送迎会に行ったあとの帰宅途中の災害については、おおむね2時間未満の会でしたら通勤災害として認められています。
③住居とは、住んでいる住居のほかにも、（ⅲ）に当てはまりますが、単身赴任をされている場合のその家族が住む住居も含まれます。家族が住む住居から通勤した場合ですね。ただし、毎月1回以上の往復がある場合（反復・継続性がある場合）に認められます。
（ⅱ）は、掛け持ちで働いている方に当てはまりますね。
④合理的な経路とは、普段の通勤経路に加えて、道路工事があって迂回する場合や、電車の遅延で他の路線を使用する場合などが当てはまります。
⑤業務の性質を有するものは「業務災害」なので「通勤災害」にはなりません。
また、通勤移動の経路を逸脱した場合や中断した場合は、その逸脱または中断の間およびその後の移動は通勤とされません。
ただし、その逸脱や中断が、日常生活上必要な行為であって、最小限度のものである場合は、逸脱又は中断の間を除き、合理的な経路に復した後は再び通勤となります。
（労働者災害補償保険法7条3項）
日常生活必要な行為、最低限度のものとは？具体的に定められています。
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①日用品の購入その他これに準ずる行為 |
通勤帰りに寄り道をする行為は、逸脱・中断になります。
ただし経路の近くの公園やお店でごく短時間休息することなどは、逸脱・中断に該当しません。
判例を見ていると、ごく短時間というのがカギと思います。
ごく短時間の逸脱・中断なら、そのあと経路に戻ったあとの事故は、通勤災害と認められるということです。
①は通勤帰りにスーパーでお惣菜を買って帰る場合やクリーニング店に寄って帰る場合などですね。
②は職業訓練等に行く場合ですが、意外だったのが、自動車教習所に行く場合はNGでした。
③④選挙に行く場合、病院に寄って帰る場合も認められます。人工透析など比較的長い時間の治療も含まれます。
⑤先程の単身赴任と少し似ていると思いましたが、継続反復的に介護をしている場合、ご家族の家に立ち寄ることは認められます。
継続反復的というのもカギですね。日常的なものでないと認められません。
また、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹並びに配偶者の父母の介護に限られていることも注意です。
「これは通勤災害に当てはまるのかな？」など、ご質問等あればお問い合わせください。
これから一段と寒くなり、日が暮れるのも早いですから、足元に気を付けて歩きましょう。
以下は余談です！
先日、上野の国立科学博物館で開催中の【鳥展】🦅（充実した展示で楽しかったです！！）の帰りにあんみつで有名な「みはし」さんに行きました。上野に用事があるときにはつい寄ってしまいます。クリスマスあんみつが食べたくてですね…抹茶のアイスと苺が乗っていて、クリスマス感があってかわいい！🎄今の時期はおでんやお雑煮も出汁が美味しく、ほっこりできておすすめです。
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