社会保険労務士法人ぶれす

2024.11.29

東京で地震が起きたら...

社会保険労務士の加藤です。

小さい頃、祖父からさんざん関東大震災のことを聞かされました。戦争は準備出来るが、地震は準備出来ない分恐ろしい。だから日頃から備えておかなければならない、と。

そんなこともあり、小学生の頃から両国の本所被服廠跡に火災旋風や朝鮮人虐殺のことを調べに行ったり、本や映画に触れたり(吉村昭「関東大震災」や新井白石「折たく柴の記」、「日本沈没」等々)していました。今札幌に住んでいますが、雪はともかく大きな地震が無いのもありがたいです。

とはいうものの、東京には行きますし、お客さんも東京周辺がほとんどで、来ないのに越したことはないですが、もしきたら

 地震が起きたとき

・自宅 地震はいきなり来るものではなく、まず小さな揺れから始まります。その小さな揺れが来た一瞬にどう動けるかが重要です。

 料理中であればとにかく火元から離れる

 リビングなら家具やテレビなどから離れる

 トイレや風呂ならまず戸を開けてガラスから離れる

危険から離れた上で、退路を確保してください。火を消すのは、地震が収まってからです。

そのうえで当然準備は大切です。阪神淡路大震災時の死傷者の多くに家具転倒による圧死があります。そこで転倒防止対策と配置の見直しが必須です。他には、懐中電灯とくつ、ホイッスルは必須かと思います。どちらも寝室の手の届くところに置いておいてください。くつは履き潰したものでよく、ホイッスルは閉じ込められたときに助けを求めるためです。あとは電池と電池で充電できる充電器、アナログラジオでしょうか。

・職場 職場でも同じことが言えます。まず、ラックなどのオフィス家具の転倒や割れたガラスなどから身を守ること。それと特に女性はヒールを履いている方が多いでしょうから、デスクの下にスニーカーを置いて置くと良いです。そのあと避難経路確保で、逃げる場合は階段を使ってください。

・外出先 これは、まあ運ですね。

 街中であれば、これも頭の確保。繁華街だと看板やエアコンの室外機、ガラスなどが落ちてくるので、歩道の車道寄りにいるのが良いでしょう。ただ、頑丈なビルであれば、逃げ込むのももちろん有りです。

 駅や商業施設にいた場合、間違いなくパニックで皆出口に殺到するでしょうから、安全を確保できるところでまずはじっとしていることです。特に駅のホームであれば頭だけ注意してそのままそこにいてください。

 運といいましたが、確率を考えるのであれば、出来るだけ地下鉄地下街は避けたいところです。私も東京にいるときは、同じルートがあるときは地下鉄を使わず、地下街の商業施設は避けるようにしています。

東京での地震被害は?

このサイトがわかりやすいです

https://www.higaisoutei.metro.tokyo.lg.jp/mydmgpred.html

この東京災害想定マップを開き、左上の「表示マップを選択」で倒壊や焼失を選択してみてください。やはり、どちらも荒川・隅田川沿い・品川大田の西側・中野杉並世田谷などの木造建築の多い地域に集中しています。火災については、関東大震災でもあった火災旋風の危険性があり、その地域だと例えば学校の広い校庭に避難したとしても安全ではないということです。やはりといってはなんですが、東京の場合山手線の内側が一番安全のようです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%AB%E7%81%BD%E6%97%8B%E9%A2%A8

津波は、震源がどこになるかにもよりますが、それほど問題にはならないと思います。ただし、特に江戸川区などのゼロメートル地帯は、荒川などの堤防決壊の危険が大きいです。揺れが収まったから安心ではなく、いきなり大量の水が流れ込んでくる可能性があります。その地域にいる方は、とにかく高いビルに逃げ込むことを考える必要があります。加えて地震が起きた後何週間も、流れ込んだ水が抜けないわけで、いつまでも水面下ということになり生活が困難になってしまいます。

地震が起きた後

・自宅 あたりまえですが、自宅が無事であることが一番です。その上で、1週間~10日程度の水と食料(火を使わなくて良いもの)に、トイレ対策をしてください。トイレ?と思われるかもしれませんが、水と電気が止まれば水も流れず溜まるだけです。家族分の厚めの黒いビニール袋と古新聞(かペットシーツ)があれば対応できます。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/basic-knowledge/basic-knowledge_20230704_02.html

・避難所 家が倒壊したり、倒壊しなくても住めない状況であれば、避難場所に行くことになります。ですが、東京都の人口1,400万人に対して、避難所の収容人数は320万人です。正直東京の人口を考えるとこれ以上は難しいと思います。ただ、弾かれる人数が桁違いなので、考えるだに恐ろしいです。もし私が東京にいて、自宅に住めない場合どうするかですが、避難所には行かないですね

なので、ある程度落ち着いたところで東京以外に逃げる。無責任だと言われそうですが、離れることを選択肢に入れられる可能性がある方はそれで良いと思います。

ただ、車が無事であれば、車での生活も考慮に入れてはいかがでしょうか。車を買うときに、地震も考慮して選ぶのが良いと思います。電源が取れてフルフラットになる車、今では選択肢も多いです。

https://www.nhk.or.jp/bousai/articles/21552/

さいごに

何年か前、NHKで首都直下地震特集が放送されました。ドラマ仕立ての場合、リアリティが無くなるのが常ですが、この特集は上手く出来ていたと思います。NHKオンデマンドで見ることが出来ます。

https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2019103829SA000/

火災旋風、群衆雪崩や堤防決壊など描ける範囲で描いている気がします。現実とははるかに異なると思いますが、見ておくのが良いです。

 

…備えあれば憂い無しで

 


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